「馳星周」さんが大好きなのはもうわかったと言われそうですが、前回の“ペットを飼おうとしている人・愛犬家は必読すべき「ソウルメイト/馳星周」”に引き続き、
ペットを飼おうとしている人・愛犬家は必読すべき「ソウルメイト/馳星周」
ソウルメイト=魂の伴侶。■過去・現在でも愛犬とともに過ごした経験がある方 ■これから犬を飼おうと思っている方 ■愛犬に対して冷たくあしらったりした経験がある方 是非一度、「ソウルメイト/馳星周」を読んでください。
今回は「雨降る森の犬/馳星周」をご紹介します。
前回にも書いたようにハードボイルドな作品が多い馳星周さんの作品ですが、犬をモデルにした作品もあるように今回も犬に特化した作品かと思いましたが、この「雨降る森の犬」は少女・青年が大人へと成長する様子も交えた良作でした。
誰もが成長する過程で感じる
- 親・家庭への不満
- 環境への適応
- 未来への悩み
等をうまく表現されており、読者も自身の経験にあてはめることで「雨降る森の犬」の世界に入り込みやすいと思います。
読み終えた感想としては、犬好きだけでなく現在・未来に悩める子供へ贈りたいと思いました。
私自身、子供に対しての接し方も考えさせられましたし、子供にも是非読んでもらいたい本だなと。
私は、普段本を読み終えても残る言葉って数えるほどしかありませんが、今回ははっきりと印象に残ったのは、
- 叱ると怒るの違い…たしなめることと感情をぶつけること、ボスは感情に振り回されない
- 動物と人間の違い…人間は過去と未来に囚われて生きている。動物は今を生きている。
という点です。
私も動物のようになりたい。
過去の経験により、未来を判断しすぎる。何かをする前に結果を予想し実行しない・できないのであれば、やる前から結果も見えている。
考えすぎることで恐怖を感じたり、足が前に進まないこともあるが、目の前のものにだけ取り組むことで嫌なこともあっという間に来て、あっという間に過ぎていく。
何も考えずに今を一生懸命に生きる。
過去も未来も考えずに現在目の前にあるものに対し、その瞬間瞬間に一生懸命立ち向かう。
改めて、そう感じることができた作品でした。
とてもオススメの作品です。
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